研究課題/領域番号 |
18K11673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
青野 光子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 副研究センター長 (10202491)
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研究分担者 |
佐治 光 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, シニア研究員 (00178683)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | オゾン / シロイヌナズナ / 植物環境応答 / 環境適応戦略 / アポプラスト / ブナ |
研究成果の概要 |
シロイヌナズナの完全長cDNA過剰発現系統からオゾン耐性系統を単離し、フィトシアニンの一種であるタンパク質Xがオゾン耐性の原因となっていることを見出した。 このX過剰発現体の気孔コンダクタンスは、オゾン非存在下では野生型と同様だったが、野生型でみられるオゾンによる気孔の閉鎖は、X過剰発現体ではみられなかった。X過剰発現体では、気孔の閉鎖と葉の細胞死という2つのオゾンによる反応が抑制されている可能性がある。 XとGFPの融合タンパク質を有する遺伝子組換え植物を作出し解析したところ、Xがアポプラストに存在していることが示され、Xの細胞壁代謝やストレス応答のシグナル伝達への関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オゾンは光化学オキシダントの主成分であり、森林衰退や農作物被害の原因となっている。気候変動による気温の上昇等に伴い、今後地球規模で対流圏のオゾン濃度が上昇すると考えられ、特に大都市近郊における影響拡大が懸念されている。一方、植物は過酷な環境にも適応して生き延びるため環境応答機構を進化させてきた。これまでの研究により、植物がオゾンに適応するための環境応答機構(オゾン耐性機構)がある程度明らかになってきた。本研究課題では、シロイヌナズナ突然変異系統を用いてオゾン耐性機構に関与する新たな遺伝子を見出し、植物の高オゾン濃度への適応戦略として実際に機能している機構の一端を明らかにすることを目指した。
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