研究課題/領域番号 |
18K11679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
新井 良和 宮崎大学, 農学部, 助教 (90614769)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エピジェネティクス / iPS細胞 / 自閉症 / 神経分化 / 化学物質 / DNAメチル化 / 神経幹細胞 / 環境化学物質 / 神経 |
研究成果の概要 |
自閉症スペクトラム障害(自閉症)は近年増加する神経疾患であり、大きな社会問題となっている。本研究では環境中の有害な化学物質の影響に着目し、エピジェネティクスにもとづく自閉症発祥機序の解明を行った。ヒトiPS細胞の神経細胞分化誘導系による解析の結果、母体環境中から検出される化学物質の一部が、生体暴露範囲の濃度で神経分化を乱した。さらに、化学物質暴露は遺伝子の発現調節機構であるエピジェネティクスを乱し、ゲノムの広範囲に渡って化学物質の影響が確認された。以上の結果は、環境中の化学物質が神経細胞分化、およびエピジェネティック状況に悪影響を与えること示すものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに自閉症の原因遺伝子が多数報告されているが、遺伝子変異のみでは疾患の発症機序を説明できないのが現状である。本研究は自閉症発症について、環境要因として母体環境中に含まれる有害な化学物質の影響に着目し、遺伝子の発現記憶装置であるエピジェネティクスをもとに、自閉症の発症機序解明に向けた新たな試みである。本研究結果は、従来の遺伝子変異の特定とともに、環境要因による遺伝子発現制御への影響を検証することの重要性を示すものである。今後、化学物質の影響を受けた遺伝子の詳細な解析によって、遺伝子変異のみでは説明が困難であった自閉症の新たな原因究明に繋がることが期待される。
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