研究課題/領域番号 |
18K11730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 (2019-2020) 東邦大学 (2018) |
研究代表者 |
西廣 淳 国立研究開発法人国立環境研究所, 気候変動適応センター, 室長 (60334330)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 湧水 / 谷津 / 湿地 / 生物多様性 / 水温 / 土地利用 / 地下水 / オニヤンマ / サワガニ / アメリカザリガニ / 農業生態系 / 土地利用変化 / GIS / 生物分布モデル / 里山 |
研究成果の概要 |
谷津(台地の辺縁部に発達する小規模な谷、谷戸)を生物のハビタットの観点から評価した。谷津は多くの絶滅危惧種にとって重要な生息場所となっていることが確認された。谷津の生物相を支える湧水の量は、集水域の土地利用に影響されることが示唆された。都市化により台地上での雨水浸透面が減少すると、湧水が減少・枯渇することが考えられる。また谷津に依存して分布する種の一つであるスナヤツメのハビタット利用を調査し、河川内を季節的に移動しながら個体群を維持していることが示唆された。都市化による湧水の枯渇や河川の分断化は、谷津に依存した種の個体群に対する脅威となり得る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「谷津」はかつては農地として利用されていたが、現在では耕作放棄地となっている場合が多い。本研究の結果は耕作放棄地でも、絶滅危惧種を含む多様な生物のハビタットとして重要であることが示された。また谷津が生物のハビタットとして機能するためには湧水の存在が重要である。湧水の維持のためには集水域の土地利用が重要であり、集水域の都市化は湧水の枯渇を招きうることが示唆された。生物多様性保全のためには、局所環境だけでなく景観スケールでの検討が重要である。
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