研究課題/領域番号 |
18K11803
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤野 彰 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 名誉教授 (60646404)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 中国共産党 / 中国革命 / 毛沢東 / 井岡山革命根拠地 / 中央革命根拠地 / 客家 / 族群 / 粛清 / 袁文才 / 王佐 / 袁文才・王佐殺害事件 / 中国共産党政治 / 漢民族 / 広東省 |
研究成果の概要 |
中国共産党は1927年に建設した最初の農村革命根拠地・井岡山で地域特有のエスニック問題である土客籍矛盾(先住民の土籍人と移住民の客籍〔客家〕人の歴史的な対立問題)に直面し、その矛盾は党内へと持ち込まれた。毛沢東は階級観念の浸透によるエスニック意識の克服を目指したが、矛盾は深刻な内部抗争へと発展し、井岡山根拠地は崩壊した。 本研究は「客家と毛沢東革命」「中国共産党と族群問題」という新たな視点から井岡山闘争の実態を解明し、土客籍対立の歴史的教訓が共産党の民族・族群政策に及ぼした影響を実証的に明らかにした。以上の研究成果は複数の著書の刊行や学術発表の形で社会へ還元した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、これまで主として文化人類学や漢語方言学といった視点から研究されることの多かった客家に対して、中国共産党の革命・政治との関連性というスポットを当て、研究テーマとしての「客家」と「中国政治」の間の架橋を達成したことにある。 また、客家を手掛かりに、中国共産党がいかに民族・族群問題を政治的、理論的に止揚し、「中華民族」概念に一元化してきたかについて因果関係を究明した。これらの問題は表面的には見えにくい中国の政治社会の伏流水であり、著書の刊行や学術発表を通じて複雑な中国を多角的に理解するための有意義な知見を提示できたと考える。
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