研究課題/領域番号 |
18K11807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
友常 勉 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (20513261)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ケガレ‐キヨメ / 皮革産業 / 被差別部落 / ダリト / 人種的資本主義 / 部落史 / 旦那場 / 北米移民 / 逵田良善日記 / 労働 / 商品制 / ケガレ / ケガレ・キヨメ / チャマール / 商品論 / 檀那場制 / サバルタン研究 |
研究成果の概要 |
日本の被差別部落と南アジアのダリトの双方における皮革産業をベースにした共同体ネットワークを「ケガレ‐キヨメ体制」として把握し、それが現代の被差別民における社会的ネットワークの展開にどのような影響を残しているのかを課題とする本研究は、日本とインドにおけるフィールドリサーチと文献調査、商品制社会の理論的考察、双方の研究者・活動家たちとのワークショップにおける対話によって、所定の目的をほぼ達成することができた。具体的には、日本国内の被差別部落のリサーチ、インドにおける皮革産業・靴産業の調査、『資本論』と商品制社会についてのシンポジウムの遂行である。さらにその成果は、日英両言語の論文として刊行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の被差別部落においては、近代化・現代化過程で、前近代社会の身分的職能的なケガレ‐キヨメの慣習は漸次共同体の心的ネットワークへと変容した。それは文化資本に結実し、今日の被差別部落の人的経済的なネットワークとして機能している。南アジアのダリトにおいては、皮革産業・靴産業は依然としてチャマール身分を中心に担われており、その今日的機能は明らかである。こうして、前近代的な身分的職能的な慣習が文化資本のうちに継承されている事実を明らかにした。南アジアにおけるカースト的資本主義の現存を参照すれば、本研究は、より一般的な人種的カースト的な資本主義の理論化に向けた基礎作業を果たすことができたといえる。
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