研究課題/領域番号 |
18K11808
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
有澤 知乃 東京学芸大学, 大学教育研究基盤センター機構, 准教授 (90588906)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 中華学校 / 音楽教育 / 華僑 / 音楽 / 音楽教材 |
研究成果の概要 |
日本の中華学校における音楽教育では、大陸系と台湾系とで教材や授業方法に大きな違いが見られた。大陸系の横浜山手中華学校では、中国への祖国愛を歌った曲や中国の民謡・童謡が多く取り上げられつつも、授業の半分は日本の教科書を用い唱歌やリコーダーが教えられ、両国の言語文化を学ばせる教育が行われている。一方、台湾系の横浜中華学院では台湾から取り寄せた教科書が中心であり、日本の教材は補足的な扱いに留まっている。また大陸系、台湾系の相違に加えて、老華僑と新華僑の価値観の違いや、中国台湾にルーツを持たない日本人児童生徒の増加もあり、彼らの音楽教育に対する期待や態度が多様化する中、学校側の模索が続いている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで先行研究がなかった中華学校における音楽教育の基礎的研究の第一歩となった。教材の精査、授業観察、音楽教諭への聞き取りによって、教育内容や授業目標の大きな変化や、教育現場の様々な課題が明らかになった。中華学校というと、概して「民族教育」や「愛国教育」のイメージが強いが、中国や台湾の政治社会情勢を色濃く反映してきた歴史はあるものの、現在の音楽教育の実践からは、多文化共生社会における多様な文化の共有と互いの価値観の理解を推進する要素もあることが分かった。
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