研究課題/領域番号 |
18K11823
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 亜細亜大学 |
研究代表者 |
金 賢貞 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (20638853)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 日本式建築物 / 敵産家屋 / 文化資源化 / 近代文化遺産 / 植民地史 / 韓国 / 群山 / 都市再生運動 / 群山時間旅行祝祭 / ツーリズム / 植民地経験 / フェスティバル / 植民地遺産 |
研究成果の概要 |
植民地朝鮮に建てられた日本式建築物が多く残る韓国の群山市を対象にする本研究は、破壊すべき植民地残滓ではなく、保存・活用すべき文化遺産になった日本式建築物がいかなる社会的・文化的文脈のもとで保存・活用されているか、またその含意を究明している。例えば、日本式建築物の保存・活用が国家主導の政策の影響を受けており、特に文化遺産に登録されたものは公的歴史を示す展示施設に作り替えられたこと、日本式建築物が集中する旧都心の観光振興のための資源と見なされ、民間での観光資源化が活発に行われていること、近代史をめぐる解釈が進む一方で、そうした歴史の娯楽化・商業化の並置が著しいことなどが成果として挙げられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、韓国に植民地遺産として残された日本式建築物の位置づけや認識の変化を現地調査を通して明らかにすることで、ポストコロニアル韓国における植民地遺産の現状を明るみに出す。特に、本研究を通して確認される文化財・文化遺産の構築性・政治性の問題は、ポストコロニアル韓国におけるナショナリズムの作動や機能、意味に対する議論を深化させてくれる。「公的記憶」「公的歴史」がいまなお創出・強化されつつある一方で、過去を娯楽化・商業化する観光産業の進展のもとで日本式建築物が積極的に消費され、ノスタルジアを感じさせる仕掛けとして機能している現状に対する考察もポストコロニアリズム研究に資することができる。
|