研究課題/領域番号 |
18K11834
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
岡 奈津子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター ガバナンス研究グループ, 研究グループ長 (80450493)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 賄賂 / 非公式な支払い / 市場経済化 / 腐敗 / カザフスタン / 教育 / 医療 / 非公式な交換 / 親族ネットワーク |
研究実績の概要 |
2020年度は、これまで収集した質的データをもとに英文単著原稿の執筆に取り組んだ。当初はカザフスタンでフォローアップ調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大によりそれが困難になった。そのため追加的な先行研究サーベイ、未使用のインタビューデータの整理・検討など、現状況下で可能な作業を継続した。その結果、非公式な交換における親族ネットワークの選択的利用、および互酬的関係の構築もしくは回避について、旧ソ連・東欧以外の地域を対象とした先行研究から新たな知見を得た。また、Japan Network of Anti-Corruption Researchersの第一回会合で研究発表"Informal Exchange after Socialism: the Case of Kazakhstan"を行った。
今後も現地調査のめどがたたないことから、2021年度はカザフスタンの調査会社にサーベイを委託する予定であり、現在、そのための準備を進めている。申請者のこれまでの研究では定量的データが不足しており、個別事例をどの程度一般化できるのかについて、十分な検討を行ってこなかった。また、ソ連解体前後の変化に焦点を当てた一方で、市場経済化後の時系列的変化についての言及が不十分であった。そのため、これらの点を補うような世論調査を実施したいと考えている。
拙著『<賄賂>のある暮らし――市場経済化後のカザフスタン』(白水社、2019年)が第15回樫山純三賞<一般書賞>を受賞した。また本研究課題の知見を踏まえ、IDEスクエア(ウェブマガジン)に論考「2020年キルギス共和国政変の背景と帰結--腐敗に蝕まれる『民主主義の島』」を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大により、カザフスタンでのフォローアップ調査が困難になった。
|
今後の研究の推進方策 |
カザフスタンの調査会社にサーベイを委託する予定である。ただし対面調査には感染リスクが伴うため、感染状況によってはインターネットによる調査を行うなど、研究倫理に違反しないよう細心の注意を払うこととする。
|