研究課題/領域番号 |
18K11836
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 (2018, 2021-2023) 国立民族学博物館 (2019-2020) |
研究代表者 |
野嶋 洋子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, アジア太平洋無形文化遺産研究センター, 室長 (50586344)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 無形文化遺産 / 自然災害 / 火山災害 / バヌアツ / 環境 / レジリエンス / 文化の継承 / 在来知 |
研究成果の概要 |
災害多発国であるバヌアツ共和国において、近年の火山災害による被災経験をもつ北部2地域(ガウア島、アンバエ島)で地域住民への聞き取り調査を実施し、自然災害が無形文化遺産の実践や継承に及ぼす影響について明らかにした。特に、火山災害に焦点をあてたことで、避難生活という困難な状況を経た無形文化遺産の継承について、様々な知見を得ることができた。避難を通じた近隣集団との共生や交流は、それぞれの文化的実践を見つめ直し、学習・継承する機会となっている一方、現金経済、学校教育、教会活動など生活様式の変化が、無形文化遺産の危機の根底にあることが、再認識された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
災害が、有形の文化遺産だけでなく無形文化遺産にも影響を及ぼすことは、東日本大震災をはじめとする災害事例を通じて、広く認知されるようになり、被災した無形文化遺産への復興支援の取り組みも見られるようになってきた。本研究は、無形文化遺産が状況に応じて変化しつつ継承されている実態について、具体的災害事例に基づいて詳述するものである。その成果は、無形文化遺産の動態を踏まえた保護の方策の構築を促すとともに、文化的状況に配慮した災害支援にも繋がる。
|