研究課題/領域番号 |
18K11887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
畠中 昌教 久留米大学, 経済学部, 准教授 (40461470)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スペイン / ワインツーリズム / 持続可能性 / ワイン生産地域 / 原産地呼称制度 / バスク州 / アストゥリアス州 / 景観 / リオハ州 / カスティーリャ・イ・レオン州 / 空間的展開 / 地域への影響 |
研究実績の概要 |
R5年度はコロナ禍が収まり、ウクライナ紛争や円安といった不安要素はあったものの、海外渡航の制限はなくなった。したがって、2020年春以来3年ぶりとなるスペイン現地調査を行った。ワインツーリズムに関しては、DOCリオハにおけるワインツーリズムの最新動向の確認とこれまでの調査のフォローアップのため、2023年9月~10月に、スペインのマドリッド州、バスク州、リオハ州において現地調査を実施した。 具体的には、DOCリオハとバスク州・リオハ州に関してスペインで刊行された関連書籍、論文、公共・民間機関が発行する調査報告書・統計・パンフレット・地図類,ウェブサイトに掲載された情報を入手したほか、関連機関・専門家への聞き取りと観察を行った。 今回の調査の成果としては、これまで調査が出来ていなかったバスク州における観光・農業・商工関連の機関・団体にヒヤリングが行えたこと、そしてコロナ後のワインツーリズムの現状を実際に観察できたことである。リオハ州側についてはワインツーリズム関連機関・団体への追加調査が行え、さらにワイン蔵やレストランを観察できたことも重要であった。 上記の調査に加えて、オープンデータなどウェブサイト上に公開されているものを集めるとともに、これまでの現地調査で繋がりのできた関係者には電子メールやビデオ通話アプリなどを利用したフォローアップや追加調査を行った。また、これまでに入手した資料や情報については整理と分析を進めた。ここまでに得られた研究成果の一部は、学会報告などの形で公表した。 以上より、新型コロナウイルス感染拡大やウクライナ・ロシア紛争により遅れていた研究は、一定の進展を得られたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
R5年度は、ワインツーリズムの空間的展開に関する現地調査を継続しつつ、ワインツーリズムが対象地域に及ぼすインパクト、調査・分析方法の再検討についても研究する予定であった。 この年度はようやくマドリッド・バスク・リオハ州での現地調査が行え、一定の調査結果が得られた。また、MOOCなどを活用して調査・分析方法の再検討を行い、日本からでも実施できるような電子メールやビデオ通話アプリを利用したフォローアップも継続した結果、これまでの調査の遅れをある程度取り戻せたものの、まだ再調査ができていない対象地域が残っていることから、進捗状況はやや遅れていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
R6年度には、R5年度までに再調査できなかった、バリャドリッド県・アストゥリアス州における一次資料収集、聞き取り、参与観察などに関する本調査、ワインツーリズムが対象地域に及ぼすインパクトの検討を行い、データの整理と分析を行うことで研究成果をまとまった形にすることを目指す。 日本、スペイン共に新型コロナウイルス感染による行動制限は緩和されたものの、ウクライナ・ロシア紛争、急激な円安ユーロ高は現地調査にとってマイナス材料である。引き続き情報収集に努め、安全かつ柔軟な現地調査に務めるとともに、必要な渡航期間確保が難しい場合でも可能な限り研究をすすめる体制を構築する。 また、R5年度までに入手した先行研究、資料、データの整理を継続し、事例分析を行うことを継続すると共に、研究枠組み、分析方法の充実と見直しを行う。そして、引き続き研究結果の発表準備を進め、国内外の学会にて報告を行い、他の研究者の意見や批判を得て、学術論文として発表し、研究成果報告書の作成に反映させる。
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