研究課題/領域番号 |
18K11892
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
海妻 径子 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10422065)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 男性性 / ジェンダー / 近代家族 / 日本史 / イデオロギー / 日本近代史 / 国家主義 / 民族主義 / 日本主義 / 農本主義 |
研究成果の概要 |
経綸学盟の結成[1923/大正12年]以降から終戦までの、いわゆる戦前の国家主義・民族主義を、(1)国家社会主義理論系(2)農本アナーキズム系(3)日本主義労働運動系(4)国体明徴運動関連団体系(5)純正日本主義思想・文学運動系の5類型に分類した上で、代表的運動団体の発行物・指導者層の著作を、近代家族イデオロギー、男らしさ観、ミソジニー、ホモソーシャルの諸要素に注目した言説分析をおこなった。 夫婦間の情愛を、近代西欧的ではなく日本的なものとみなした上で称揚する言説が、農本アナーキズム系と純正日本主義思想・文学運動系に比較的みられた。その文脈で尊王運動にかかわった女性の称揚もみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国家主義・民族主義を封建遺制としてではなく、そこにおける近代的要素に着目する研究が蓄積されてきたにもかかわらず、近代家族イデオロギーとの関連は十分明らかにされてこなかった。だが国家主義・民族主義の論理構造に、夫婦間の対等性や情愛の強調といった近代家族イデオロギーの諸要素がどのように接合可能なのかは、性別役割を強調する極右や保守運動に、主体的にかかわる女性の存在が注目される昨今、これらの女性たちがいかに自らが女性であることと、保守運動の論理との整合性をはかっているかを理解する一助となる。
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