研究課題/領域番号 |
18K11898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 同志社大学 (2019-2021) 大阪大学 (2018) |
研究代表者 |
林 葉子 同志社大学, 人文科学研究所, 助教 (60613982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 性管理政策 / 自由廃業 / 公娼制度 / 廃娼 / モーリス・グレゴリー / ユリシーズ・グラント・マーフィー / ストライキ節 / 売春防止法 / 人身売買 / 性の管理 / 東雲節 / 廃娼運動 / 遊廓 / 廓清会 / 万国廃娼同盟会 / 『アジアの旗』 / 人身売買禁止運動 / 自由廃業運動 / 救世軍 / ベテスダ奉仕女母の家 / 婦人保護 / 買売春 / キリスト教 / 性暴力 |
研究成果の概要 |
国際的な人身売買禁止運動と近代日本の廃娼運動の思想的影響関係について、特に大きな影響力を持ったモーリス・グレゴリー、U. G. マーフィー、救世軍の活動について、一次史料を発掘して内容を分析し、その成果を国際学会や論文等で発表した。また、ストライキ節(東雲節)の唄本に着目して調査し、解放の当事者である娼妓や芸妓が、唄を表現手段として自由廃業運動に関与していたことを、論文中で明らかにした。 国際比較のため、ドイツ・東欧・アメリカが専門の研究者3名と共同研究を企画し、最終年度に、公開の連続講座を主催して、その内容をブックレット『〈性の管理〉の近現代史-日本・ヨーロッパ・アメリカ-』として刊行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代日本の公娼制度とその存廃をめぐる廃娼論争を、国際的な人身売買禁止運動の歴史の中に位置づけ、特に欧米の運動と日本とを結んだ重要な人物や諸団体について史料を発掘・分析することによって、両者の思想的影響関係について明らかにすることができた。また、その社会運動への娼妓や芸妓らの関与についても、一次史料を用いて具体的に明らかにした。 さらに、近代日本の買売春政策を〈性の管理〉の政策の一環と位置づけ、国際比較の共同研究を実施することによって、近代の統治権力による生政治の実態について捉え直すための新たな視座を示すことができた。
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