研究課題
基盤研究(C)
総力戦下の「制服美女」に着目し、メディア分析を通し、戦後への影響について考察した。第二次世界大戦期、戦後から1960-70年代までを視野に入れ、映画や雑誌など一般大衆メディアから軍服に類似する制服を身に着ける仕事に就いた女性たちの表象を抽出し、その傾向について分析し、日本、アメリカ、イギリスの国際比較を行った。「制服美女」の表象の連続性を鑑み、研究期間後半は女性警察官の表象分析に注力した。警察官という職業や制服着用という行為に、性差、あるいはエスニシティによる差異は見られるか、戦時下の「制服美女」に見られた「女性性」からの「逸脱」と「補完」が戦後も継続して見られるのか、比較検討を行なった。
本研究は、総力戦下、また戦後における伝統的に男性中心的であった軍隊や警察における、女性の労働力の動員のあり方と、そこで働く「制服美女」のメディア表象に着目してきた。戦時下の女性像に関する研究は近年、多くの研究成果が見られるが、各国のケースのみならず第二次世界大戦期、戦後から1960-70年代までを視野に入れ、映画や雑誌など一般大衆メディアから軍服に類似する制服を身に着ける仕事に就いた女性たちの表象を抽出し、戦時下の「制服美女」に見られた「女性性」からの「逸脱」と「補完」が戦後も継続して見られるのか、比較検討を行なった。研究成果は国内外の学会で発表した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 図書 (3件)
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巻: 47 ページ: 35-44
科学研究費成果報告書 基盤研究B 2016-2018年度 戦争と慰問文化-慰問の実践とシステムに関する文化史研究-
巻: 1 ページ: 29-39