研究課題/領域番号 |
18K12011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
脇田 真清 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (40301270)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ブローカ野 / 音楽 / 行為 / 言語 / 子ども / 発達 / 近赤外分光法 / NIRS |
研究成果の概要 |
本研究では、成人の脳でみられるブローカ野を含む脳左半球の下前頭野の系列処理のドメイン普遍性を、子どもの発達脳でもみられるかどうかを検証した。そのために、既知メロディ条件と未知メロディ条件でメロディの見本合わせ課題を遂行中の両側下前頭野の賦活を調べた。結果、子どもでは学習歴に関わらず、条件間で賦活の強さに差がなかった。一方、成人では未知条件、すなわち処理の負荷が高い条件で賦活が高かった。すなわち、子どものメロディ知覚、すなわち系列処理はブローカ野を含む下前頭野に依存しない可能性を示唆した。この結果より、子どもでは成人のように言語を系列(すなわち文法)に依存して理解しない可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、児童の下前頭前野が音楽の系列・階層を表現しない、あるいは児童が音やフレーズの時間的構成に依存して音楽を知覚しないことを示している。つまり、(1)音楽を児童に訓練しても前頭前野における系列・階層の表現が早まることはなく、(2)ある程度難しい曲をピアノで弾ける児童であっても、成人と同じようにメロディを知覚しているわけではないと言える。すなわち、本研究結果は早期教育の効果に洞察を与えた点で社会的意義が高い。
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