研究課題/領域番号 |
18K12020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
草山 太一 帝京大学, 文学部, 教授 (80384197)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 協力行動 / 報酬分配 / ラット / ハト / 公平分配 / ジュズカケバト / 分配 / げっ歯類 / 鳥類 |
研究成果の概要 |
協力後の報酬分配に着目して、ラットとハトを対象に協力行動について検討した。餌の入った箱の前面に取り付けられた左右のレバーを2個体が同時に押すことで箱の蓋が開いて、餌を獲得できる装置を用いたところ、いずれの種もレバー押しができた。しかし、ラットによる餌の配分は公平ではなく、一方が独占した。それぞれが異なる役割を担うことで餌を獲得できる課題より検討したが、互いに相手の行動をモニターして課題解決を目指すような行動の同期性はほとんど認められず、餌の分配も公平ではなかった。一連の実験結果からは動物が示す協力行動は単に複数の個体が協同するだけで成立するとは言い難いと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトを含め、複数の個体から形成される集団の中で生存していく生き物にとって、同種の他個体と良好な関係を構築・維持することは必要不可欠といえる。1個体だけではとても達成できないことを、複数が互いの利益のために一緒に働くことで成し遂げる可能性も期待でき、協力行動は厳しい生息環境中で生き残っていくためには必要となった社会的スキルといえる。協力行動はヒトに限った話ではない。他者と協力作業を行うためには、相手の行動を正確にモニターし、それに合わせて自己の行動を調整する必要がある。ヒト以外の動物を対象に協力行動の成立要因を探ることは、私たちヒトの振る舞いを検討する上で有用となる。
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