研究課題/領域番号 |
18K12029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
上野 裕則 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70518240)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 水頭症 / 脳室 / 繊毛 / ダイニン / 内腕ダイニン / 電子顕微鏡 / 流体 |
研究成果の概要 |
本研究課題は脳室内の流体構造と繊毛運動の関係を理解する事によって水頭症の原因の一端を解明することである。本研究により、水頭症を発症するマウスでは、脳室内の内腕ダイニンの遺伝子の発現量が低下していることが明らかとなった。脳室繊毛の運動についてもその波形が野生型と比べ変化しており、脳脊髄液の流れに影響を及ぼしている可能性が示唆された。さらに、側脳室と第3脳室を結ぶモンロー孔付近の流れが脳脊髄液の効率的な側脳室からの排出に関与している可能性が示唆された。本課題によって水頭症の進行や発症原因の一端を理解することが出来、今後の新たな課題も見出すことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水頭症は日本でもたくさんの患者がいるが、その発症機構は未だに不明な部分が多い。一方で、脳室上衣細胞にはたくさんの繊毛が存在し、髄液に流れを生み出すと考えられているが、脳室内における流体構造や繊毛細胞の詳細な局在は不明であった。本研究により、脳室の繊毛運動に関与するダイニン遺伝子が繊毛の波形に関与し、髄液の効率的な流れに関与している可能性が示唆され、水頭症の原因解明に向けた新たな結果を提示することが出来た。今後さらに側脳室のモンロー孔付近の組織や繊毛運動についての解析を行う事によって水頭症の発症にのメカニズムを突き止める計画である。
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