研究課題/領域番号 |
18K12094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 静岡県立静岡がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
丸山 宏二 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (20311417)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | β-TCP / オートファジー修飾物質 / Toll様受容体 / がん抗原 / がん免疫療法 / ワクチン アジュバント / オートファジー / インフラマソーム |
研究成果の概要 |
骨補填材として臨床で使われるβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)は、免疫賦活作用を有する。マウス腫瘍モデルでは、β-TCP・がん抗原・Toll様受容体(TLR)リガンドの三者により強い抗腫瘍効果が誘導される。本研究では、インフラマソーム活性化を指標にβ-TCPの免疫賦活作用を増強するオートファジー(AP)調節物質を探索、マウス腫瘍モデルで抗腫瘍効果を評価した。その結果、試験管内の探索で2種類の化合物が選抜されたが、マウス抗腫瘍試験では何れもβ-TCPへの増強作用を認めなかった。一方、これら2種類のAP阻害物質は、TLRリガンドとの併用で強い抗腫瘍効果を誘導することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、がん治療の領域では、細胞毒性をもつ化学療法剤による古典的化学療法から、がん細胞特異的な分子標的薬や免疫系を活性化する免疫チェックポイント阻害剤(ICPI)による治療法へと急速な方向転換が始まっています。特にがん免疫療法は、がん患者さんが本来持つ身体の機能をアップさせてがんと戦う治療法であり、有効性が高く副作用が弱い治療法として大変期待されています。ノーベル賞を受賞した本庶佑博士の開発したICPIのオプジーボをはじめ、有効な薬剤の多くが大変高価な抗体医薬です。本研究の成果は、免疫系を活性化するより安価な小分子化合物の開発・臨床応用に道を拓くもので、がん免疫療法の新しい流れに資するものです。
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