研究課題/領域番号 |
18K12108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
舛形 尚 香川大学, 医学部附属病院, 教授 (70263910)
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研究分担者 |
千田 彰一 香川大学, 医学部, 名誉教授 (30145049)
南野 哲男 香川大学, 医学部, 教授 (30379234)
村上 和司 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60575207)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医療安全 / 心エコー / 心機能 / 高齢者 / フレイル / 高血圧 / 左室肥大 / 左室拡張障害 / 座位心臓超音波検査 / 要介護 |
研究実績の概要 |
超高齢化社会を迎え,転倒や診断の遅れを避けるという患者安全のために心エコーは座位で行うほうが望ましい場合がある。また実臨床では、臥位になれない緊急患者も多い。したがって座位のまま心エコーを行う必要性は高い。しかし座位と臥位での心エコー測定値の差異は明らかにはされていないため,座位での心エコー検査は一般的には認められにくいのが現状である。そこで本研究では心エコー検査の臥位と座位での計測値を比較した。外来通院中の心疾患既往のない高血圧などの生活習慣病患者28例(非心疾患群)と種々の心疾患による慢性心不全患者10例(心疾患群)を対象とした。まず,座位でMモード法を用いて大動脈径,左房径,左室径,左室駆出率を計測し,パルスドプラ法を用いて左室流入速度波形のE波高,A波高,E/A比を計測した。その後,下大静脈最大径をBモード法で計測した。ベッド上臥位として1分経過後から上記の指標計測を再度行った。座位と臥位での心エコー計測値を比較した。両群ともに,座位に比較して臥位では,下大静脈径(非心疾患群15±4→11±4mm,心疾患群14±4→10±4mm,P<0.01)が縮小し,左房径(非心疾患群27±5→33±6mm,心疾患群31±5→35±3mm,P<0.01)が拡大した。E波高(非心疾患群46±10→61±12㎝/s,心疾患群36±13→50±20cm/s,P<0.01)とE/A(非心疾患群0.82±0.30→1.01±0.36,心疾患群0.60±0.18→0.75±0.29,P<0.05)は増大した。両群に同様に認められた座位から臥位への計測値変化には,左室の前負荷状態の変化の関与が考えられた。心エコーを座位で行う場合には,この計測値の差異を考慮する必要はあるが、臨床的意義は高いと考えられた。今後はさらに対象患者を増やし、座位での心エコー計測値の特徴を明らかにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的である医療安全のための座位心エコーの計測値の妥当性を証明でき、臨床応用可能と考えられたから。
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今後の研究の推進方策 |
さらに臨床例で座位心エコーのデータを蓄積し、確固たる結論を導く。
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