研究課題/領域番号 |
18K12180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
野内 玲 信州大学, 医学部, 助教(特定雇用) (60757780)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 科学的実在論 / 科学的半実在論 / 科学哲学 / 半実在論 / 科学の成功 / 悲観的帰納法 / 奇跡論法 / 構造実在論 |
研究成果の概要 |
科学の発展段階では様々な形で研究対象に関するデータを取得し、対象の理解を深め、その実在性が議論される。その際、観察自体は成功していても、思うように対象の理解が進展しない「局所最適」や、観察や理論化の過程で誤った成果を受け入れてしまう「擬似成功」が生じうる。これらの問題を考察すべく、本研究では「ブラックホール・シャドウの観察成功」という事例に焦点を当てた。当該事例から、科学者は連携する中で研究対象の理解を相互に共有するロジックを取り入れ、局所最適や擬似成功を回避しているという知見が得られた。このことは、チャクラバティの科学的半実在論が克服すべき問題点に対する重要な視点であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年では観察技術の発展に伴って、原理的に取得できない情報を計算によって補完し、研究対象を観察したと報告する研究も見られる。本研究では、そうした情報補完が研究を進展させているという事実を理解するとともに、そもそも補完された情報によって形作られた研究対象のイメージがその対象の実在性とどのように関連しているかのを科学哲学の観点から明らかにした。
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