研究課題/領域番号 |
18K12196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
林 誓雄 福岡大学, 人文学部, 准教授 (20736623)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 徳倫理学 / マイケル・スロート / 感情主義 / アリストテレス主義 / ヒューム / 応用倫理学 / ハーストハウス / スワントン / 幸福 / 徳 / 完成主義 / 道徳的完成 / 共感 |
研究成果の概要 |
本研究は、感情主義的徳倫理学の構築を目指し、当該分野の第一人者であるM・スロートの道徳哲学を解析し、その射程について検討するものである。年度ごとに予定していた研究課題は、(1)スロートの理論の再構成、(2)他の徳倫理学理論との比較検討、そして(3)応用倫理学的な問題への適用、以上の3つであった。一部、計画とは異なる形で研究が進行したものの、当初の課題を概ね達成することができたと考えている。ただし、スロートの多作さのために、(1)の課題については不十分なものにとどまった。とりわけ、「徳と幸福の完成不可能性」という論点については、そのさらなる検討が、今後の課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
義務論と功利主義につぐ第三の規範倫理学理論としての徳倫理学は、日本においてもここ数年、脚光を浴びつつある分野と言える。しかしその理論は、アリストテレス主義に根差したものがほとんどであり、議論も概ね、され尽くした感がある。本研究は、アリストテレス主義に対抗し、それを乗り越えるものとして、スロートが唱導する感情主義的徳倫理学に注目して研究を進め、それによって徳倫理学における議論の再活性化を試みるものである。アリストテレス主義を批判的に検討し、新たな論点を提示するだけでなく、応用倫理学的な問題への適用を試みる点に、本研究の学術的意義、および社会的意義があると考える。
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