研究課題/領域番号 |
18K12197
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩崎 陽一 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (40616546)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 形而上学 / 時間 / 神 / 因果 / 時間論 / 主宰神論 / インド哲学 / ヴァイシェーシカ / 力能 / 因果論 / 主宰神 / インド / ニヤーヤ学派 |
研究成果の概要 |
本研究は、16世紀ベンガルの学者ラグナータの形而上学を、主に未出版の註釈文献に依拠して検討し、それを思想史的・哲学的に再評価しようとするものである。研究成果として、依拠した註釈文献の翻刻と解読を行ったほか、ラグナータの時間論と力能論の研究を通して得られた理解と展望を論文として出版した。そこでは、時間論を含む種々のラグナータの形而上学的議論が「同種因果の法則」(原因と結果の同種性)の是非に帰着すること、そしてそれがウダヤナにおいて世界の因果的秩序の問題と関わることなどを指摘した。また、ラグナータの主宰神論と関連して、マハーバーラタの運命論とカーラヴァーダを因果論の観点から検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、ラグナータの形而上学を12世紀からの先行思想との連続性の上で捉えることで、その革新性についての評価を批判的に見直すことができた。また、時間論や力能論といった形而上学の個別的かつ煩瑣な議論が少数の根源的問題に還元可能であること、またその根源的問題はそれほど煩瑣でなく、宗教的・社会的な問題意識と接続していることを示したのは、形而上学と社会とをつなぐ研究のひとつの実践となったといえるだろう。
|