研究課題/領域番号 |
18K12199
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
柴田 憲良 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 研究員 (30788807)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 最澄 / 伝述一心戒文 / 良祐 / 千妙寺 / 大乗戒 / 比叡山 / 延暦寺 / 天台宗 / 最澄の戒律思想 / 末法思想 / 度門寺 / 玉泉寺 / 東アジア仏教史 / 戒律 / 中国の戒壇 / 韓国の戒壇 |
研究実績の概要 |
令和4年度は、学会・例会での研究発表、研究会の主催および国内調査を実施した。 学会は、6月15日に叡山学院で開催された叡山学会において「『伝述一心戒文』良祐書写本の伝来―天文二十二年・天正十二年時点を中心に―」、11月11日に大正大学にて開催された第64回天台宗教学大会において「『伝述一心戒文』良祐書写本の伝来―天文二十二年千妙寺への伝領―」の研究発表および討論を行った。 例会は、5月11日第1回比叡山文化研究所研究発表会にて「『伝述一心戒文』良祐書写本における円珍裏書の検討(2)」、10月11日第2回比叡山文化研究所研究発表会にて「『伝述一心戒文』良祐書写本の伝来―天文二十二年時点を中心に―準備報告」の研究発表および討論を行った(ともに叡山学院開催)。また、仏教史学会8月例会シンポジウム「開元寺から国分寺へ~」に参加した。 研究会(研究代表者主催「天台典籍研究会」)は、5月29日、7月19日、12月7日、2月16日に名古屋市立大学(Zoom)にて、平安仏教研究会・記紀氏文研究会と合同で開催した。 国内調査は、コロナ禍による規制がまだ残る中、計5回実施することができた。第1回は4月23~24日に福岡県の宝満山竈門神社・東長寺・聖福寺・櫛田神社の現地調査および九州国立博物館・博多歴史館の見学を実施した。第2回は5月21日に松涛美術館の特別展「SHIBUYAで仏教美術」の見学を実施した。第3回は6月28日~7月1日に大阪南部から奈良県全般にわたる寺社の調査を実施した。第4回は8月30日~9月1日に茨城県の千妙寺・月山寺・薬王院の現地調査および茨城県立歴史館の特別展「関東天台-東国密教の歴史と造形-」を見学した。第5回は京都国立博物館の特別展「親鸞展」の展覧ならびに比叡山延暦寺の現地調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に予定していた研究発表については、予定通りにほぼ実施できた。研究代表者は、本研究課題に関して、学会・例会などで研究成果の公表を行い、研究会を主催してきた。 しかし、国内調査、国外調査については、新型コロナウイルス感染症流行の影響を強く受けて、思うように実施できないまま年度を終えることとなった。特に国内調査が十分に実施できない状況では、『伝述一心戒文』の対校本の調査を行えないため、研究課題の主眼である本史料の校正を終えることができない。 以上のように、本研究課題はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度の研究課題については、新型コロナウイルス感染症の流行により国内・国外調査を思うように実施できず、『伝述一心戒文』の対校本の調査をすることがかなわなかったため、本史料の校正作業に遅れが生じることとなった。この点については令和3年度からほぼかわらぬ状況である。 令和5年度は、本史料の写本の所蔵機関と相談して調査を再開していきたい。写本の所蔵機関は、高山寺と聖衆来迎寺である。調査には、研究協力者の宇代貴文氏の協力を仰ぎ、また天台宗典編纂所にも協力依頼をして、迅速かつ確実に調査を進めていきたい。 研究論文および発表については、『伝述一心戒文』良祐書写本の伝来に関わる諸問題の解明に取り組んでいきたい。
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