研究課題/領域番号 |
18K12218
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
寺尾 範野 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80735514)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 慈善組織協会(COS) / ニューリベラリズム / シティズンシップ / イデオロギー / チャリティ / リベラリズム / イギリス理想主義 / 貧困 / バーナード・ボザンケ / チャールズ・ロック / ヘレン・ボザンケ / ソーシャルワーク / 慈善組織協会(COS) / T.H.グリーン / 観念論哲学 / 慈善組織協会 / トマス・ヒル・グリーン / 糸賀一雄 / イデオロギー研究 / 社会福祉思想 / イギリス観念論哲学 / ケースワーク / 思想史 / 福祉国家 |
研究成果の概要 |
本研究は主に以下の3つの成果を得た。(1)COSの社会福祉思想とニューリベラリズムの間に思想的親和性を見出したこと。(2)COSの思想に家族福祉論とシティズンシップ論の独自の結びつきを見出したこと。(3)福祉国家史研究におけるイデオロギー分析の有効性を示したこと。これらを通して、哲学的基礎の希薄な保守的救貧実践論に依拠したというCOSへの通説を修正することができた。以上の研究成果は、共著3点(うち英文1点)、学術論文2点、訳書1点、学会報告6点(うち国際学会3点)に結実した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COSの社会福祉思想とニューリベラリズムの間に思想的共通点を見出したことで、世紀転換期のイギリス福祉国家思想を「社会的リベラリズムに基づく社会福祉思想」とトータルに捉えうる視座を得た点が最大の学術的意義である。また本研究の社会的意義として、COSの独自のシティズンシップ論の解明が挙げられる。家族福祉を重視するCOSのシティズンシップ論には不可視化されがちな家庭内のインフォーマル・ケアを、シティズンシップへの重要な貢献として社会的に再評価する視座を与えてくれるものである。
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