研究課題/領域番号 |
18K12232
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
難波 阿丹 聖徳大学, ラーニングデザインセンター, 准教授 (90781089)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | アテンション / スクリーン / メディウム / アフェクト / 管理 / 制御 / 技術 / 環境 / 皮膚 / 情動 / アトラクション / インターフェイス / 感染 / エフェクト(効果) / メロドラマ / 古典映画 |
研究実績の概要 |
本年度においても、前年度と同様、観客/視聴者/ユーザー等のアテンション管理/制御技術について、視・聴覚的観点のみならず、「触覚的(身体的、皮膚感覚的、haptics)アテンション(affective attention)」に関する理論的知見を深めた。その際、各メディウムの感覚比率における優位性を総合的に把握することによって、インターフェイス(環境)と映像や動画等の技巧が相互に作用しつつ、ユーザーの身体(皮膚)感覚を制御するメカニズムをいかに発動するか明らかにすることを目指した。 本年度は「触覚的アテンション」と関連する「アフェクト(情動)」をテーマとした「情動」論研究会を実施し、その成果を論集として刊行するための準備を行った。加えて、芝浦工業大学の「広告デザイン特論(The Advanced Seminar in Advertising Design)」にて各種広告における「触覚的アテンション」の管理/制御についての講演「Media Buying and Attention Economy: Controlling Haptic Perception in Digital Marketing Strategy」を行った。そして現在は、映像(動画)技巧を支援する技術/環境の複合的調査で得られた知見を総合し、まとめ上げる作業を行っている。 上記の成果をもとに、絵画、写真、映画、テレビジョンといった旧来のメディウムのみならず、近年発達しているグラフィカルユーザーインターフェイスの歴史的変遷と視・聴・触覚的編成に注視し、スクリーン進化史のより精緻な記述を目指していく。そして、今日インターネット上の動画サイトが、ポップアップ広告等のアテンション管理/制御技術によって人々の考える力を喪失させ、文化や社会行動を誘導しているしくみの解明とその対策の礎を築くことが今後の研究の展望である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
視覚性や聴覚性のみならず、触覚性にも注視することで「アテンション」理論より複合的に把握しうる知見が得られ、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究を進めるに従い、映画やテレビジョンがスクリーンに関する操作性のイディオム(ジェスチャーイディオム)を備えておらず、視覚・聴覚性に基づいた身体管理/制御においては不十分なメディウムだと明らかになった。それゆえ、「メディア(複数形)/メディウム(単数形)」概念の基本前提から問い直し、その技術と環境との界面を「スクリーン」と定義することによって、メディウムとスクリーンの系譜的発達史を記述することを目指す。今後の研究では、各メディウムとその操作者の感覚比率を調整するノードとしての装置/道具と環境とのカップリングに着目し、スクリーンの複合的な進化の様態を描き出したい。
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