研究課題/領域番号 |
18K12243
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
中村 玲 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (80745175)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 女性画家 / 後水尾法皇 / 観音図 / 尼僧 / 落款 / 黄檗宗 / 黄檗文化 / 宮廷社会 / 狩野派 / 後水尾天皇 |
研究成果の概要 |
本研究は、学問や詩歌に優れ、江戸時代前期を代表する文化人としても高名な後水尾法皇の8番目の皇女であり、多くの絵画や書跡を残した尼僧・照山元瑶(しょうざんげんよう、1634-1727)の制作活動の実態を、作品の悉皆調査を通じて考察したものである。 制作年の明らかな作品の博捜や、落款における筆跡、署名内容、印章などを検証することにより、絵画や書跡の年代的推移を示し得た。また、元瑶が多く描いた「観音図」、「後水尾法皇像」を検討することにより、制作時期や作品をめぐる交友関係などが指摘でき、元瑶の制作活動を実証的に解明することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本における17世紀の女性画家研究において、画歴が辿れるほどの作品や文献史料が現存する人物は非常に僅かである。本研究において、照山元瑶による絵画、書跡の悉皆調査や史料の精査を通じ、制作活動の一端を提示したことで、17世紀の女性画家を展望する基礎的な研究をさらに充実させることが可能となったといえる。また、本研究における元瑶作品の落款や賛、箱書などの基本情報をもとに、制作背景や伝来の経緯等について提示し得たことは、江戸時代前期の皇女、尼僧の制作活動を理解する上で大きく歩を進めるものとなったと考える。
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