研究課題/領域番号 |
18K12248
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
落合 桃子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (40434237)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 四大陸 / アジア / ティエポロ / バロック / 象 / 西洋美術 / ジャンバッティスタ・ティエポロ / ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ / 西洋近世絵画 |
研究成果の概要 |
西洋近世美術において「アジア」はどのように表象されてきたのか。本研究では四大陸図(ヨーロッパ・アジア・アフリカ・アメリカ)中のアジアの寓意表現の収集・分析を通じて考察した。連作版画が多いオランダなどの作例と、教会や宮殿の装飾を中心とするイタリアや南ドイツなどカトリック圏の作例に大きく分類することができ、いずれにおいてもアジアはラクダや香炉などと共に描かれるのが定型となっていた。しかし、前者ではインドや中国などの東南アジア・東アジアの人物や文物が描かれることが少なくないのに対し、後者ではオスマン帝国など中近東のイメージが登場する傾向が見られるなど、地域差も浮かび上がってきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の結果を具体的な美術作品に即して検討するため、西洋近世美術の四大陸図で重要かつ最大規模の作例である、ティエポロによるドイツ・ヴュルツブルク司教宮殿(レジデンツ)階段室天井フレスコ画(1752-53年)を考察した。この研究成果については、査読付き論文「ティエポロ《アポロと四大陸》(ヴュルツブルク)の象について」(『デ アルテ』九州藝術学会、第39号)として発表した。四大陸図は欧米の文化史研究でも注目されているテーマであるが、本若手研究では、アジアの表象を取り上げたことで、日本人研究者として独自の視座を提示していくための土台を築くことができた。
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