研究課題/領域番号 |
18K12254
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館 |
研究代表者 |
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (10623556)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 快慶 / 三尺阿弥陀 / 工房制作 / 分業体制 / X線CTスキャン調査 / 近赤外線撮影 |
研究成果の概要 |
本研究では快慶銘を有する三尺阿弥陀に注目し、高精細デジタルカメラによる撮影やX線CTスキャン調査を網羅的に実施して基礎資料をおおむね整えることができた。そのうえでCTデータの分析から木取りおよび木寄せ方法の特色を抽出し、像の体側に沿って垂下する左腕を体幹部材から割矧ぐ手法や両肩以下を割矧ぐ手法が用いられていることを確認するとともに、こうした合理的な造法には快慶工房における需要の増加にともなう制作技法上の進展を想定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
快慶が生涯をかけて追求した三尺阿弥陀は、形式や作風が次第に変化したのみならず、制作技法においても進化を遂げていたことが本研究により明らかとなった。快慶芸術を支えた制作技法上の進展や、そこから浮かび上がる工房制作の実態は、今後さらにCT調査の成果を丹念に読み解いてゆくことでより明瞭にとらえることが可能となり、彫刻史研究において新機軸を拓くことが期待される。本研究の成果は令和5年(2023)3月に奈良国立博物館編『仏師快慶の研究』として思文閣出版より刊行し、最新の情報を広く世に公表した。
|