研究課題/領域番号 |
18K12264
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
竹内 潔 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (10805534)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化政策 / 地方創生 / アーツカウンシル / 自治体 / 鳥取県 / 総合戦略 / 鳥取市 / 豊岡市 / テキスト分析 / 地域劇場 / 政策過程 / 政策形成 / 文化的価値 / 政策評価 |
研究実績の概要 |
鳥取を中心とする山陰地方の自治体を中心に文化政策の形成過程について研究を進める中で、前年度は「鳥取藝住実行委員会」に着目するに至った。本年度は、同団体が鳥取県域を対象とするアーツカウンシル的機能を備えることを目指し活動していることを手掛かりに、「自治体文化芸術政策の地方創生総合戦略への位置付けをめぐる政策形成過程」のうち、近年全国的に設置が進んでいる「地域版アーツカウンシル」へと研究を進展させた。 地域版アーツカウンシルは、(地方)政府から一定の距離を保ちつつ、当該自治体の総合戦略及びそこに位置付けられる文化政策と密接に関連しながら地域の文化芸術振興や文化芸術による地域振興を担う新たな組織として期待されている。しかし、その態様は地域ごとに多様であり、さらなる普及・展開に用い得る範型は見出されておらず、各地で模索が続いている。 本年度は、先行事例のうち「アーツカウンシル東京」(東京都)を訪れ、その実態や課題について聞き取りを行ったほか、鳥取藝住実行委員会がオブサーバーとして参加することとなった「アーツカウンシルネットワーク」にオンライン参加し、他の地域のアーツカウンシル関係者からも、自治体の総合戦略等におけるアーツカウンシルの位置づけなどについて話を聞いた。これと並行して、引き続き鳥取県内及び近隣地域(岡山県真庭市など)を訪れ、地場産業の振興と関連した文化芸術政策の実態などを調査した。 これらの調査により、既存の自治体の組織では評価が難しい(過小評価されがち、あるいは一部が過大評価されがちである)とされる文化芸術分野に関し、専門家の知見を取り入れて丁寧に言語化して適切な評価を行う取り組みが各地で行われていることが見えてきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「地域版アーツカウンシル」という新たな視点での研究に進展させ、その視点からの調査を進めたことで、これまでの研究成果のまとめ(地方創生総合戦略のテキスト分析の結果や各地の事例調査の結果集約等)が滞り、公表・発表にまで至らなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本務校においてサバティカル研修を取得し、研究業務に専念する環境が整うことから、前年度までの到達点である「地域版アーツカウンシル」の視点による追加調査を行うとともに、これまでの事例調査やテキスト分析等の結果をまとめ、先行研究の精査を加えて研究論文等を執筆し、学会誌への投稿等の成果発表を行う。
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