研究課題/領域番号 |
18K12270
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
富田 大介 追手門学院大学, 社会学部, 教授 (70623809)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 身体感覚のシミュレーション / キアスム / 感応/魅惑/ダンス / 共同体の意識 / 舞踊の継承 / 共同体 / 感応 / 共鳴 / キアスム(chiasme) / 戦(戦士)の踊り / 身体感覚 / 振付 |
研究成果の概要 |
本研究は、ニューカレドニア・リフ島に拠点を置くカナクの舞踊団ウェッチ(Wetr)に関する研究代表者のこれまでの考察をふまえ、その観点を「振付」へと向けて、ウェッチの地域社会で継承される身体感覚の意味を探求するものであった。それは、しかしながら、災禍と疫禍により、現地調査を断念しなければならず(疫禍の回復を見込んで研究期間を一年延長したが、入島禁止は解かれず)、副題への考察を別の機会にすることとし、1.これまでに収集・収録した文献・視聴覚資料の再検討、2.ならびに日本国内の関連実践事例とフランスの現代舞踊美学の考察を中心として、表題中の「共同体形成に与する身体感覚」に関して追究するよう努めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1については、聴解において、北プロヴァンスのカナクの舞踊とリフ島ウェッチのそれとを比較している件を認めた(一方に「禁欲的で飾り気がない」、他方に「見栄えのする」という表現が当てられている)。これは、カナクの踊りに「戦」の状況や身振りがあっても、その部族の振付により、同胞ないし他の観衆を鼓舞する度合いが異なることを意味する。 2については、実践考察や論考読解を経て、舞踊の「教える-習う」「見る-見られる」の関係に、身体感覚のシミュレーションを捉えた。これは、ある動きに魅せられる私たちの知覚には、すなわち舞踊を通じた共同体形成の可能性の条件には、身体感覚の潜在的な投射があることを意味する。
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