研究課題/領域番号 |
18K12287
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 国文学研究資料館 (2019-2022) 大阪大学 (2018) |
研究代表者 |
山本 嘉孝 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (40783626)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 漢詩 / 江戸時代 / 日本漢文学 / 盛唐詩 / 木下順庵 / 木門 / 通俗化 / ポピュラーカルチャー / 雅文芸 / 雅俗 / 儒学 / 林鵞峰 / 前田綱紀 / 加賀藩 / 故事題詠 / 詠史詩 / 室鳩巣 / 楽府題詩 / 八景詩 / 和歌題詩 / 擬古 / 朱子学 / 中村蘭林 |
研究成果の概要 |
江戸時代の日本漢詩の特色の一つとして挙げられるのは、特に18世紀、盛唐詩の模倣が重要視された点である。従来の研究では、荻生徂徠が注目されがちであったが、本研究では、徂徠よりも早く盛唐詩の模倣を重視した儒者である木下順庵に光を当て、順庵が『朱子語類』論文下に見られる盛唐詩模倣を重視する姿勢を受容した可能性を示し、その背景に、林家の儒者への対抗意識、および盛唐詩を高く評価した朝鮮通信使から受けた影響が存在していたことを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、当初、盛唐詩を模倣することは、海外にも通用する優れた漢詩制作を行い、優れた儒者としての地位を日本内部で確立するために役立つ技法であったことが明らかになった。木下順庵やその門人たちは、盛唐詩を模倣し、経世済民に関与できる地位を確立しようとしたといえよう。本研究により、江戸時代の日本で、儒者たちが戦略的に自身の地位を向上させ、積極的に社会に関与しようとした姿勢が鮮明になった。江戸時代の漢詩制作に、社会や政治経済に影響のある側面が存在していたことを示すことができた。
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