研究課題/領域番号 |
18K12294
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 大正大学 (2019-2021) 宮城学院女子大学 (2018) |
研究代表者 |
古田 正幸 大正大学, 文学部, 准教授 (10644635)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 『源氏物語』 / 引歌 / 和歌 / 『源氏釈』 / 『古今和歌六帖』 / 『多武峯少将物語』 / 『三条右大臣集』 / 『兼輔集』 / 散文 / 地の文 / 会話文 / 源氏物語 / 平安朝文学 / 注釈 / 葵の上 / 葵巻 / 藤原定方 / 藤原兼輔 / 日本文学 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本の平安朝の文学作品である『源氏物語』における「引歌」表現の研究を行ったものである。「引歌」とは散文部分において特定の古歌を想起させる技法のことで、本研究では『源氏物語』冒頭部から従来指摘がない箇所も含めた引歌表現の検討を行い、特に葵巻巻末近くの「春や来ぬる」の引歌として、従来指摘がなされていなかった『三条右大臣集』や『兼輔集』所収歌である「みやこには見るべき君もなき物をつねをおもひてはるやきぬらん」を新たに指摘することが出来た。また、若紫巻の葵の上の台詞「とはぬはつらきもの」には、会話文における光源氏の引歌に対する反応から、特定の引歌を想定すべきではないことなどが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『源氏物語』の引歌表現の解明は、物語の叙述方法を明らかにし、従来十分に解釈出来ていなかった箇所の読解につながるものといえる。また、日本の文学作品同士の関係を究明するものでもあるので、文学史的な意義もあり、日本語の表現の豊かさを明らかにするものとも考えられる。『源氏物語』は世界的にも高い関心が持たれている作品でもあるので、その表現効果を明らかにすることは、日本の文学や文化の紹介としても有意義と考える。
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