研究課題/領域番号 |
18K12303
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 大分県立芸術文化短期大学 |
研究代表者 |
長福 香菜 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 准教授 (90634949)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 華族 / 御歌所 / 旧派 / 正風社 / 興風会 / 向陽会 / 近世和歌 / 近代短歌 / 文化圏 / 人的ネットワーク |
研究成果の概要 |
従来明治期の歌壇において存在意義を蔑ろにされてきた旧派の和歌史上における意義を明らかにすべく、特に旧派の枢要な地位を占めていた華族と御歌所歌人によって組織されていた和歌結社「正風社」「興風会」「向陽会」に注目し、その活動の実態を解明した点に本研究の成果がある。その結果、いずれも明治天皇の歌道奨励・振興の叡慮に応えるべく組織され、和歌の継承・発展という役割を担っていたことがうかがえる。また、そこで築かれた人的ネットワークによる旧派文化圏の形成をみることができ、その和歌営為の実態を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明治期における旧派の実態は、明治後期以降現代に至るまで近世文学・近代文学の両研究領域から十分な調査研究がなされておらず、日本文学研究における空白に該当する。しかしながら本研究を通して、旧派を代表する華族や御歌所歌人による「正風社」「興風会」「向陽会」の活動がいかに精力的に展開され、彼らがいかに和歌を継承してきたのかが知られるとともに、当時の旧派歌壇においては明治天皇の存在が大きく、多大な影響を与えていたことが明らかとなった。このように、旧派の実態解明は研究の空白を埋める作業であり、正当な和歌史を再構築することであると考えている。
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