研究課題/領域番号 |
18K12309
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
栗山 雅央 西南学院大学, 国際文化学部, 助教 (20760458)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 辞賦 / 班固 / 曹大家 / 「幽通賦」 / 注釈 / 張淵張淵 / 「観象賦」 / 賦 / 自注 / 班氏父子 / 劉キン / 遂初賦 / 張淵 / 観象賦 / 賦注 / 班氏一族 / 劉歆 / 辞賦文学 / 中国文学 / 賦文学 / 文学受容 |
研究成果の概要 |
本研究では、六朝期以前に成立した賦(中国に主に見られる長編の韻文を指す)に対する注釈の中でも、特に次の二種類を対象とした。第一に主に後漢期に活動した班固の「幽通賦」に対する彼の妹である曹大家の注釈であり、第二に北魏時期に活動した張淵の「観象賦」に対する彼自身による注釈である。 前者については、注釈活動を通じて曹大家による兄の班固への接近を確認することができ、同時に彼女自身の創作活動へも反映されていることを確認した。後者については、「観象(天文観察)」という主題が作者である張淵にとって最も適したものであり、注釈にも天文に関する自らの知識と為政者による「観象」の重要性を主張していることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、近年は徐々に活発になってきたがまだ十分とは言い難い「辞賦」研究に取り組んだ点であり、同時に従来は作品を理解するための材料としてのみ利用される傾向が強かった「注釈」に対して、その学術価値を見出そうとした点が指摘できる。 また、その社会的意義については、一般には本文を理解するための補足として活用される注釈にも、注釈者による作品の理解が反映されていることが認められることから、文学受容の多様なあり方の理解につながるものと考えられる。
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