研究課題/領域番号 |
18K12312
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
岩田 和子 法政大学, 法学部, 教授 (90581819)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 四川唱本 / 説唱本 / 唱本 / 四川説唱本 / 湖南説唱本 / 貴州説唱本 / 雲南説唱本 / 清代の女性と訴訟 / 曲本 / 説唱文芸 / 説唱 / 清末民初 / 出版文化 |
研究成果の概要 |
(1)神原文庫所蔵清末四川説唱本の提要作成作業を進めた。(2)現存数が少ないとされる同治年間のテキストの特徴について興順堂刊本を取り上げて分析した。(3)四川や湖南等の内陸部で流行し、更に各種媒体を介して全国的に流布した『滴血珠』を中心的に取り上げ、女性たちの訴訟に関する物語がどのような形態とプロセスで人々に受容されていったのか、出版と流通・アダプテーション・故事内容と清代の訴訟制度との関連性・公案物(裁判故事)の流行・宣講の芸能化・実社会における女性たちの訴訟状況等を通して考察し、裁判が社会の一つの制度として民間に定着するプロセスに、説唱本等の文化メディアが大きく寄与したことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外に知られていなかった神原文庫所蔵の四川唱本について、稀見資料と考えられる道光・咸豊・同治年間のテキストのうち同治年間の興順堂刊本に対する分析、周辺地域の説唱文芸との関連性、各作品の内容の分析と当時の社会制度との関連性、物語の流布だけでなく社会制度の定着と文化メディアが果たした役割の検討等を通して、それらの資料的価値の一端を明らかにし、従来の説唱文芸研究の成果を深化させたことに本研究の学術的意義がある。
|