研究課題/領域番号 |
18K12324
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
古井 義昭 立教大学, 文学部, 准教授 (30815634)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アメリカ文学 / 孤独 / 個人主義 / ネットワーク / 情動理論 / 19世紀アメリカ文学 / 共同体 |
研究成果の概要 |
本研究を通じて、十九世紀アメリカ文学における孤独 (solitude) の概念を、十九世紀中葉に起きたコミュニケーション革命という歴史的背景を参照しながら検討した。本研究はメディアによってもたらされる「接続」ではなく、その対をなす「孤独」という概念 に着目し、「接続の時代における孤独」という逆説をあぶり出すことで、従来のアメリカ文学研究において中心的なテーマであり続けた「個人主義」という概念の再考を迫った。19世紀アメリカ文学に「ネットワーク化された個人」を見い出すことにより、個人主義という概念の発展的な修正を行うことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
孤独という概念は、誰しもが生きる上で経験する普遍的体験であるが、本研究はこの普遍的と考えられがちな概念を「19世紀アメリカ文学」という地理・時間・表現形態に限定したうえで考察を行った。本研究から導きだされたのは、孤独は時代や文化背景によって決定される環境依存的なものであるという点であると同時に、19世紀アメリカで生まれた孤独は、現代のグローバル世界、ネットワーク社会において経験される孤独と連続性をなしているという点であった。その点から、本研究は単に19世紀アメリカ文学研究という専門領域に閉ざされるものではなく、より広く一般の興味関心に訴えかけるものがあると言える。
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