研究課題/領域番号 |
18K12338
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 秋田大学 (2020) 北海道大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
中村 寿 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (40733308)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ドイツ文学 / ユダヤ人研究 / 中・東欧近現代史 / <プラハのドイツ語文学> / マックス・ブロート / 『自衛-独立ユダヤ週刊新聞』 / ユダヤ主義 / ユダヤ研究 / ナショナリズム / 『自衛』 / ドイツ語ドイツ文学 / ユダヤ人新聞 / 『自衛―独立ユダヤ週刊新聞』 |
研究成果の概要 |
『自衛―独立ユダヤ週刊新聞』(1907~1938)はプラハで出版されていたドイツ語による週刊新聞である。その活動目的はチェコ地域に在住するドイツ系ユダヤ人の利益を擁護することであった。この新聞からは、ユダヤ人の同一性をめぐる議論の諸相を聞き取ることができる。本研究では、民族・文化政策の側面からこの新聞を分析した。『自衛』はオーストリア多民族連合を想定し、その枠内での他民族との平等を展望していた。『自衛』の展望は、パラツキーほか19世紀中・東欧の連邦主義者による構想をさらに発展させたものであった。『自衛』の文化的ナショナリズムは、ブロートほかドイツ語作家にユダヤ人を代表する小説を要請していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドイツ文学研究では、プラハを拠点に活動したドイツ語作家に対する『自衛』の影響に注目してきた。文献へのアクセスが容易でないため、『自衛』の読解を進め、その内容を仲介することは、ドイツ文学研究に対する貢献になる。『自衛』はドイツ語で出版されていたが、その活動場所はチェコであった。この新聞は宗教的少数派であるだけでなく、言語的少数派による媒体でもあった。この新聞と関連文献からは、少数派問題の諸相が明らかになる。『自衛』の研究は、ドイツ文学だけでなく、ユダヤ人研究、中・東欧近現代史、思想史研究の知見にも貢献しうる。
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