研究課題/領域番号 |
18K12356
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2023) 弘前大学 (2018-2022) |
研究代表者 |
近藤 亮一 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30803225)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | that痕跡効果 / 反that痕跡効果 / 関係節 / 史的統語論 / 歴史的変化 / Labeling Algorithm / 極小主義 |
研究実績の概要 |
本研究では、英語史における関係節に関する調査や、補文と関係節に見られるthatの違いの検討等を行いながら、that痕跡効果・反that痕跡効果の変化について分析を試みてきた。主な研究として、上記の効果の変化に対して、thatの発達に基づいた分析や節構造の変化に基づいた分析を考案した。前者の分析では、補文と関係節に見られるthatの違いについても言及している。そのほかにも、関係節や主語がかかわる事例についての分析も行っている。 最終年度となる本年度では、初期英語における関係詞を伴わない関係節の例と、古英語における指示詞の中性単数形を伴う関係節の例に焦点を当て、現代英語の例との違いや当該の時期における特異性等に対しての理論的分析をまとめた。関係詞を伴わない関係節に関しては、外置された例に焦点を当て、現代英語と初期英語の違い等に対して分析を試みた。この研究では、関係詞を伴わない主格関係節についても言及している。古英語における指示詞の中性単数形を伴う関係節に関しては、当該の時期における関係節の形成にかかわる操作の観点から分析を試みた。本年度のこれらの研究成果をまとめて、第9回史的英語学研究会において「初期英語における関係節の構造に関する一考察―ゼロ関係節の分布と関係詞の形態パターン に注目して―」というタイトルで口頭発表を行った。 近年、新しい理論(e.g. Chomsky (2023))が提案され、それを用いた研究がほかの研究者によりすでに実施され始めている。本年度では、本研究においても当該理論に基づいた分析の可能性について検討を始めることができた。引き続き、これまでの分析の問題点やそれに対する解決方法を検討しつつ、上記の効果や関連する現象・構文に関する現代英語の事実や歴史的変化に対して、最新理論に基づいた妥当な分析の考案を目指していきたい。
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