研究課題/領域番号 |
18K12385
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 名古屋外国語大学 |
研究代表者 |
川原 功司 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (70582542)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | イデオフォン / 段階性 / 回帰的併合 / 間投詞 / 進化的連続性 / 階層性 / 談話効果 / オノマトペ / 慣習的推移 / マルチモダリティ / ジェスチャー / 意味 / 情感の文法 / 引用符 / 象徴性 / 類像性 / 述語 / 構造 / 文法的統合性 / 修飾 |
研究成果の概要 |
本研究では,イデオフォンなど活き活きとしたイメージを喚起し,特定の範疇に分けることのできない語彙における意味と文法的統合性に関して研究してきた.これらの語彙は音声的強調が反映されやすく,ジェスチャーが伴うことが多いなど,強い感覚が表現される傾向があるが,これらを慣習的推意といった観点から分析したりすることでその特殊性を明示的に記述することを目指した.また,これらの語彙はその使用法が限られており,併合のしやすさにおいて動詞や名詞といった主要な範疇の語彙とは異なる.この特殊性にも焦点を当てることで,語彙を意味的につなげることと統辞的につなげることの意義について形式言語学の観点から分析を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語研究の意義に,ヒトという種に固有の能力の特殊性と一般性を明らかにすることと,その進化的起源について妥当なシナリオを提供するという役割がある.イデオフォンなどの語彙には類像性や音象徴といった特殊性があり,同様の性質は他の種における音声記号やジェスチャーといった記号操作能力においても観察されることがあり,進化的連続性について考える重要なきっかけとなりうる.また,回帰的併合が自由に行われないということは語彙としての定着度が弱いということでもあり,これは原型言語の段階においてはイデオフォンなどの感覚・象徴的な語彙が特に多様に使用された反映であるとも考えられ,語彙の化石化とも考えることができる.
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