研究課題/領域番号 |
18K12481
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西大学 (2019) 神戸学院大学 (2018) |
研究代表者 |
新谷 奈津子 関西大学, 外国語学部, 教授 (60815778)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Incidental acquisition / Explicit instruction / 第二言語習得 / 明示的知識 / 偶発的学習 / 明示文法指導 / incidental learning / explicit instruction / grammar acquisition |
研究成果の概要 |
この研究では、学習者が明示的な英語活動(仮定法過去完了の文法説明を受けた後、その文法項目が含まれる物語を聞き、文法項目の箇所に下線が引かれている同じ物語を読む)を行った場合に、活動の中で触れる他の文法項目(他の文法項目・語彙・発音)を偶発的に学習するかどうかを調査した。分析の結果、学習者は教室の中で明示的に教えられた言語項目以外の項目を偶発的に学ぶことが示された。また、もっとも明示的に行われた指導で語彙の習得がもっとも高いことが示された。これは、明示な学習が物語を理解する手助けとなり、他の言語項目にも注意を向ける余裕ができたからではないかと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的意義は、明示的文法指導が学習者の偶発的言語習得に寄与するのか妨げとなるのかを検証することにある。明示的言語知識と暗示的言語知識の関係については、広く議論されてきたが、教室の中での偶発的言語習得の研究は驚くほど少ない。 社会的意義としては、教室での英語指導の中で、教えられたこと以外の言語項目に自然に触れることでその学習が起きるのかどうかという重要な示唆を持つ。明示的な学習により意図的に学習する時間・能力には限りがあり、英語によるコミュニケーション能力を伸ばすためには偶発的な学習に頼らざるを得ない。偶発学習は、多読やタスク活動に使用など、様々な英語教育活動に応用されている。
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