研究課題/領域番号 |
18K12503
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 弘前大学 (2021) 島根県立大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
古川 祐貴 弘前大学, 人文社会科学部, 助教 (00784860)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 江戸幕府 / 対朝鮮外交 / 対馬宗家 / 朝鮮通交(外交・貿易) / 自己認識 / 由緒 / 対馬宗家文書 / 藩屏 / 朝鮮押えの役 / 請願 / 対幕府交渉 / 家督相続 / 将軍代替起請文 / 藩主代替起請文 / 図書(銅印) / 朝鮮通信使 / 徳川将軍国書・別幅 / 朝鮮御用老中 / 朝鮮御用 |
研究成果の概要 |
江戸時代の対馬宗家は、国書の偽造・改竄が発覚した「柳川一件」(1635年)の後、自家が担う朝鮮通交(外交・貿易)を「家業」と見做し、懸命に務める姿勢を見せた。しかし、幕府による貨幣改鋳(1695年)を機に、生命線である朝鮮貿易が危機的状況に陥ると、朝鮮通交(外交・貿易)を幕府から与えられた「家役」と認識するようになる。よく知られた「藩屏」や「朝鮮押えの役」といった対馬宗家の自己認識(由緒)は、恐らくこの「家業」から「家役」への転換に際して生み出されたものであり、こうした自己認識(由緒)を巧みに織り交ぜて請願を展開していくことで、幕府から多様な譲歩を引き出すことに成功していたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世日朝関係は、①江戸幕府と朝鮮王朝との関係、②対馬宗家と朝鮮王朝との関係といった二方向から研究が進められてきた。しかし、これらの関係の「根幹」とも言うべき幕府と対馬宗家との関係はこれまで体系的に研究されることがなかった。そのため、本研究課題では、幕府と対馬宗家との関係を追究することに努め、そうした関係も近世日朝関係を構成する重要な一要素足り得ることを明らかにした。国書や起請文、図書(銅印)といったモノ資料を使って幕府と対馬宗家との関係を追究した点は、これまでにない切り口であると自負している。
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