研究課題/領域番号 |
18K12543
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 摂南大学 (2021-2022) 金沢学院大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
加来 奈奈 摂南大学, 国際学部, 准教授 (20708341)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | カール5世 / ハプスブルク / ネーデルラント / 平和 / 外交 / 大使 / ブルゴーニュ / マルグリット / ベルギー / 王家の女性 |
研究成果の概要 |
ヨーロッパに広大な領域を保持した神聖ローマ皇帝カール5世に関する研究の中で、ネーデルラント総督やその使節がフランスやイングランドとの外交交渉に携わったことは指摘されてきたが、ハプスブルク家の外交交渉におけるネーデルラントの政府の役割は十分に議論されてこなかった。本研究は、ネーデルラント総督を中心としたネーデルラントの中枢の視点から、カール5世の時代の平和構築のプロセスを検討することを試みた。そのため、書簡の分析をもとに、イングランドやフランスとの交渉やハプスブルクでのネットワークの中で、どのようにネーデルラントの中枢が重要な役割を果たしたのかを考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本ではハプスブルク支配下のネーデルラントの研究は極めて少ない。しかし、交易や外交の要所であり、カール5世の出身地であるネーデルラントから外交を研究することは、ハプスブルクだけでなく、ヨーロッパを考察するうえで重要である。また、近年、新たな視点の中近世の外交研究が流行しているが、国内ではそれほど行われていない。よって、本研究は、外交使節の実態の研究を通して、こうした視点を示し、ハプスブルク支配下のネーデルラントという複雑な立場から考察することで、2人の君主間の2項対立的な外交でなく、多層的なアイデンティティを持つ人々による外交の在り方について明らかにし、近世の平和構築に関する新たな側面を示す。
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