研究課題/領域番号 |
18K12551
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
久保田 慎二 金沢大学, 国際文化資源学研究センター, 特任助教 (00609901)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 土器使用痕 / 民族考古学 / 実験考古学 / 脂質分析 / 火処 / 穀物 / 二里頭文化 / 夏王朝 / 土器利用 / 新石器時代 / 初期王朝時代 / 雑穀 / 学際研究 / 食文化 / アワ・キビ / 新石器 / 雑穀文化圏 / 竈 / 学際的研究 |
研究成果の概要 |
本研究では土器の使用痕分析や実験、民族調査などから、特に初期王朝時代とされる二里頭文化の土器利用について明らかにした。分析の結果、当時の主要な煮沸器である深腹罐は竈で湯釜として使用され、一方、円腹罐は炉で煮るか茹でる料理に使用されたと考えた。また、土器の容量等などから、深腹罐は主食調理、円腹罐は副食調理に使用されたと結論付けた。 一方、当時の主食はアワであったことが炭化穀物の出土比から判明している。そして、民族誌等を参考にしながら、深腹罐による主食調理はアワの「茹で蒸し」調理により行われたと推測した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの中国考古学における土器研究は、その大部分が年代や地域性を決定するための研究であった。しかし、本研究では土器使用痕分析や民族調査、理化学分析を駆使し、土器の本質的な機能と関わるその用途について明らかにした。それにより、これまで等閑視されてきた中国初期王朝時代の一般の人々の土器利用や調理に関する具体的な生活像を復元することに成功した。 本研究の成果により、これまでの政治史的解釈に偏った初期王朝時代研究に、「民衆史」という新たな視点と解釈の厚みをもたらすことができた。
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