研究課題/領域番号 |
18K12579
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鈴木 允 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (70784651)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 近代 / 寄留 / 工業化 / 都市化 / 人口移動 / 近代日本 / 人口転換 |
研究実績の概要 |
昨年度,研究論文のレビューを改めて行い,近代日本の地域的人口動態と人口移動に関する研究の課題の析出を進めたものが,日本人口学会の研究報告書所収の単著論文として掲載された。今年度はその延長にあたる取り組みとして,近代の地域人口分析に関する研究レビューを進めた。その成果は,日本人口学会における企画セッション「地域人口の研究方法:現代、歴史、地域の接点」において報告した。 一方,研究成果を論文等の形にまとめる作業は予定通りには進まず,年度内に成果を出すに至らなかった。一昨年度からの継続的な取り組みとして,昭和初期における産業化と戦時体制に移行する時期に,主に職工の移動がどのように生じていたのかを,トヨタ自動車工場近隣のアパートの住民の出入りの記録から分析する研究がある。この研究については,資料自体の特質から分析が予想以上に難航し,方法論を含めた再検討を進めることとなった。現在分析中であるが,早めに一定の結論を得た上で,次年度中の成果発表を目指したい。 近代日本における地域間人口移動の研究において,寄留関係の資料の利用価値が高いが,このような資料の分析はこれまでにほとんど行われていない。さらなる分析を進める上では,史料批判に立ち返って,寄留関連資料の持つ人口分析のための資料としての活用方法を精査していく必要がある。意義はあるが,既往研究成果の乏しいテーマ・手法の研究であるが故に探索的な研究も求められ,作業時間を要している現状であるが,引き続き検討を進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は,コロナによる調査活動の制限はかなり緩和され,学会等での報告も再開できた。ただし,コロナ期間中に停滞した校務や学会関連などの業務が本格化したことで,今年度も想定を大きく超えて校務や学会関連など学内外の業務に忙殺されてしまい,本研究課題の遂行に労力を十分に割けなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昭和初期におけるトヨタ自動車工場近隣のアパートの住民の出入りの記録から分析する研究に時間がかかっているものの,その分析結果を早めにまとめ,早期の成果発表を目指す。 また,関連分野の研究レビューと,研究方法論についての再検討を進め,未だに確立していない寄留関連資料の分析方法論について,その確立を目指す。 さらに,引き続き,寄留者の職業や家族構成についての分析について,一昨年に公刊された『豊田市史』の中に収録した内容を発展させ,地理学関連学会で発表していく予定である。
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