研究課題/領域番号 |
18K12596
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京理科大学 (2022-2023) 東京大学 (2020-2021) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
宇田川 彩 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 講師 (20814031)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 記憶 / 博物館 / アーカイブ / ユダヤ / イスラエル / ホロコースト / 共同体 |
研究成果の概要 |
「アーカイブと共同体の文化人類学的研究」においては、実際に人びとが資料とともに語ったり、資料を寄贈したり選別したりといった動態的なプロセスの中で現れてくるユダヤ共同体の史観やアイデンティティについて考察することができた。本研究前期にはイスラエル、後期にはオーストラリアで現地調査を行った。イスラエルにおいては、博物館や記念日を通じた公的な記憶の場の表れについて研究した。他方、移住からの歴史が浅い共同体であるオーストラリアにおいては、共同体の形成過程でどのように博物館や教育が歴史を構築していくかを考察することができた。以上の成果は、シンポジウム、著書、論文として公表された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、資料と人が関わり合いながら記憶の場が生まれていく過程を明らかにしたものであり、記憶研究や歴史研究において重要な意義を持つ。また、現在、イスラエル/パレスチナは戦争状態にある。本研究は必ずしも現代政治や国際関係にかかわるものではないが、しかし現代ユダヤ世界を考える上では「記憶」は欠かせないテーマである。現在のユダヤ人やイスラエル人の世界観は、ホロコーストをはじめとした迫害の歴史や、移動の家族史に裏打ちされているからである。現代日本においても、戦災や被災とかかわる歴史の継承は問題とされており、理論的な側面から互いに議論可能なものと考える。
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