研究課題/領域番号 |
18K12598
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松嶋 健 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (40580882)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ケア / 発酵 / 微生物 / ナチュラル・チーズ / 〈自然=社会〉性 / 自律性 / 環世界 / チーズ生産 / 生態学 / 自然と社会 / 主体性 / 人間ー生物関係 / 情動 / ケアの論理 / 身体化 |
研究成果の概要 |
「近代」というプロジェクトが地球的危機をもたらしているのが明白になった今、自然と人間、自然と社会を二分する近代的思考の枠組自体を問い直す必要がある。本研究では、社会的に困難を抱える人たちが集う共同体の現地調査を通じて、そこでの「ケアの論理」の実態について具体的に明らかにするとともに、〈自然=社会〉における主体性と自律性について国際シンポジウムや論文として発表し、一定の承認を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神的な病理や生きづらさと、労働や組織の問題、自然環境の問題は別々の問題ではなく一連なりの問題であり、本研究ではチーズ生産を軸とする共同体の事例からこれらを同時に捉える視座を提示し、論文や書籍、シンポジウム報告のようなかたちで発表した。これは、人間を起点に置き、そこから物事を解釈したり、プロジェクトを行なうという「近代」の前提を学術的に問い直すとともに、その前提で作られている社会での標準的な生き方とは異なる生き方の可能性を提示することで、「自己決定」や「自己選択」とは別の論理にもとづく社会の可能性についての議論を開いた。
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