研究課題/領域番号 |
18K12600
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
荏原 小百合 北海道科学大学, 未来デザイン学部, 准教授 (50719284)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 文化人類学 / 音文化 / サハ / アイヌ / 口琴 |
研究実績の概要 |
本年度は、サハ共和国ヤクーツク市で、世界民族口琴博物館関係者や口琴奏者への聴き取り調査や資料収集を実施する予定であったが、コロナ禍やロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が長期化し、その影響を考慮し渡航を断念せざるを得なかった。北海道東部標茶町塘路地区で予定していた元塘路口琴研究会「あそう会」メンバーへの集中的な聴き取り調査についても、コロナ禍で高齢者が多いことに配慮し、実施を断念した。 一方世界民族口琴博物館関係者(サハ共和国ヤクーツク市)がオンラインで配信した情報を積極的に講読・聴取したり、現地のホムス(サハの鉄製口琴)奏者やホムス愛好家とのSNSを通じた情報交換は継続した。その音声資料や映像資料で用いられている音楽的特徴やモチーフの特徴に関する分析は継続して行っている。 これまでのサハの口琴関係者への調査で明らかになってきたことは、学校機関や地域の活動としてだけでなく、都市社会における「第3人生のスクール」と呼ばれる退職後の学び合いの場においても、口琴ホムスの演奏活動や学びが盛んであることがわかってきた。その活動では世界民族口琴博物館や演奏家との連携がなされることもある。関係者の出身地の文化活動が基盤となっているが、その枠組みを超えて、広く互いに情報共有がされる点が都市生活者の特徴であり、現代のSNSなどでの情報共有も盛んに反映し交流が展開されている特徴がわかってきた。現代の文化交流や伝承の多様な一側面が見えてきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍やロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、サハ共和国に渡航することができず、実施予定だった口琴奏者や博物館関係者への聴き取り調査ができなかった。また道東での集中的な聴き取り調査に関しても、コロナ禍で高齢者への配慮から行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻への状況を注視し、東シベリア・サハ共和国への渡航時期を判断する。今後はサハでの音楽実践に関わる現地調査を行い、自然と音楽行為との関係性について明らかにしていく。
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