研究課題/領域番号 |
18K12604
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
和崎 聖日 中部大学, 人文学部, 准教授 (10648794)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | スーフィズム / シャマニズム / イスラーム / 中央アジア / 中央ユーラシア / 儀礼 / ゾロアスター教 / 詩 / タサウウフ / バフシ / 病気治療 / 映像人類学 / 民族誌映画 / 国際共同研究 / オンデマンド配信 / 聖者崇敬 / 男性 / 女性 / スーフィー / アフマド・ヤサヴィー / スーフィー詩 / ズィクル / 現代中央アジア |
研究成果の概要 |
実際の調査では、中央アジア出身のスーフィーたちによる(と推測される)詩がウズベキスタンのフェルガナ盆地(フェルガナ州とナマンガン州)とジッザフ州、スルハンダリヤ州において今も詠唱されていることを確認し、詳細な学術的記録を集めることができた。これらの詩が詠唱される場面は、春の到来を祝うローカルな儀礼(「神授の花」と呼ばれる)や病気治療など、であった。それらは学術の観点からみて、ゾロアスター教とイスラームの融合、またはシャマニズムとイスラームの融合と形容できるような現象であった。研究成果は世界的にも稀少性が高く、この分野の研究に大きく貢献するものだが、より長期的な調査・研究が不可欠である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、調査対象の稀少性と方法論の独自性(民族誌映画制作)という点で高いと考える。特にジャフル儀礼や「結び」儀礼は管見の限り、ロシア帝国時代から現在に至るまで映像として残されておらず、本研究は文字通り史上初の試みを達成した可能性がある。映像作品や映像資料は、例えば18~21世紀の中央アジアにおけるイスラーム文化の変容の議論などにおいて、一次資料としてきわめて有用な素材となりうる。その意味で、本研究成果の学術的意義は、その成果が世界の研究者の間で知られていく今後いっそう顕著になると期待している。一方、研究成果の社会的意義は、すでに映画の上映会などをとおした社会還元などにある。
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