研究課題/領域番号 |
18K12606
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
|
研究機関 | 関西大学 (2019-2020) 京都外国語大学 (2018) |
研究代表者 |
青木 敬 関西大学, 文学部, 助教 (60791217)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 故郷 / クレオール性 / 無形文化遺産モルナ / 無形文化遺産 / 移動 / 歌謡モルナ / ソダーデを表象する身体行為 / 即興性 / 身体行為 / 感情と情感 / 観光 / 伝統と近代 / 音楽の変容 / クレオール / カーボヴェルデ / 大西洋世界 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、環大西洋奴隷貿易以来、白人と黒人の混血であるアフロ・クレオールの文化的営みによって発展してきたカーボヴェルデ共和国の伝統音楽モルナに表現される身体行為の役割と、アフロ・クレオール社会の文化的遺産の今日的価値を明らかにすることであった。 現地で実施した聞き取り調査により、歌謡モルナを通じて表現されると考えられてきた郷愁の念ソダーデが、伝統音楽モルナを通して表象されるだけでなく、日常生活の多くの場面で島民が実践している重要な概念であることを明らかにした。また、ひとつの成果として、ソダーデの日常実践を描いた映画を現在もなお、制作中である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした郷愁の念ソダーデの日常実践はカーボヴェルデ人にとって極めて重要な考え方である。第一に、国内人口のおよそ二倍の人口が国外移住していることから「移動」がカーボヴェルデ人を理解するための鍵概念であり、移動することによって彼らはソダーデを表現するため。第二に、国外へ離散していった「カーボヴェルデ人」および国内の島々を往来する島民の生き方や共生していくひとつの方法として、ソダーデの想いを共有することがあるため。 これらの理由から、カーボヴェルデ人が国内外で新たな故郷を創造していくためにも、共有されるモルナという文化とそこから表現される郷愁の念ソダーデの理解が極めて重要である。
|