研究課題/領域番号 |
18K12609
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
中川 加奈子 追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (80782002)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 屠畜 / 肉食文化 / 近代化 / 公衆衛生 / カースト / 南アジア系社会 / 供犠儀礼 / 都市社会 / 南アジア / ネットワーク / 起業 / 不浄観 / ハラール / 移民コミュニティ / 文化人類学 / 肉食 / 食と宗教 / グローバル化 / ネパール / 比較民族誌 / 食肉市場 / 価値の再編 |
研究成果の概要 |
本研究は、グローバル市場への包摂が急速にすすむ南アジア系社会おいて、従来、宗教や民族、及びカーストに強く規定されると見なされてきた食肉をめぐる価値規範を比較民族誌論的に再考するものであった。本研究を基研究として「国際共同研究加速基金(国際共同研究強化 A)」に採択されオックスフォード大学人類学博物館民族誌学部で研究を実施した。主な成果として、第一に市場化に伴いカーストや宗教コミュニティなど従来食肉を主に儀礼において扱ってきた組織はどのような変貌を遂げるか、第二に食肉の規格化と公衆衛生の管理強化を受けて屠畜実践はどのように再編成されるのかを、国内外の査読付雑誌等において発表することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的・社会的意義は第一に、これまで世界的にも民族誌が少ない南アジア系社会の屠畜従事者たちの生活世界を、詳細かつ比較民族誌的に解明した点である。第二に、これまで、経済文脈から切り離され社会政治的文脈のもとで描かれがちであった「カースト」「宗教」「民族」の研究視角に、食とそれを取り巻くネットワークがもたらす動態を捉える視角の接合が果たされた点である。第三に、グローバル化時代の南アジア系社会の文化的変動を、越境性に注目した独創的な視点から、時間軸・空間軸で厚みをもって正面から記述した点である。これにより、学術界に限らず実践面でも多くの視点を提供する意義を持つ。
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