研究課題/領域番号 |
18K12649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分05040:社会法学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2019-2022) 名古屋大学 (2018) |
研究代表者 |
早津 裕貴 金沢大学, 法学系, 准教授 (60732261)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 公務労働従事者 / 非典型雇用 / 日独比較法研究 |
研究実績の概要 |
「非正規」公務員は、現行法上例外的な位置付けだが、現実には、その割合は公務員全体の約2割に達しており、例外的な勤務形態ではなくなっている。本研究は、日本においては「法の狭間」に陥っているともいわれる「非典型」類型の公務労働従事者について、ドイツ法との比較研究を行うことで、新たな規制原理と解釈原理を探求し、本問題に関する新たな解決視点の提供を試みるものである。 令和4年度においては、従来の基礎研究を発展させたほか、本研究課題のうち、「民間化」に関連した課題に展開し、民間法制と公務員法制の交錯という観点に留意した研究活動を基軸として複数の論考を公表した。 公務労働関係の基礎理論と関係しては、労働基本権制約の「代償措置」としての人事院勧告の意義を問う「人事院による『引下げ』勧告に関する検討」(季刊労働者の権利348号53-64頁)、また、公務員の法的地位の基礎を考察する「『労働者』としての『公務員』とは何か?」(法学教室510号54-61頁)を、「非正規」問題と関連しては、共同研究の成果をまとめた学会報告の学会誌掲載論考である早津裕貴=役田平=上林陽治=下井康史「『非正規』公務員をめぐる現代的課題」(日本労働法学会誌135号172-182頁)、また、ドイツとの比較に特化した「ドイツ公務部門における『非正規』雇用について」(自治総研531号1-23頁)を、また、「民間化」と関連しては、学術研究領域での雇用につき、民間法制と公務員法制が交錯した規律についての検討を行った「大学における『10年特例』の解釈に関する検討」(労働法律旬報2011号6-20頁)、また、外部委託領域での雇用につき、民間法制と公務員法制が交錯した規律についての検討を行った「公契約条例を通じた労働条件規制の法的意義に関する検討」(季刊労働法280号58-73頁)を公表するなどしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度においては、これまでの研究成果を更に発展させる形で研究成果を公表することができたほか、本研究課題のうち、残されていた「民間化」にかかる研究活動を進展させることができた。 他方で、前年度に引き続き、いまだ新型コロナウイルス禍の影響が残っており、聞き取り・訪問調査等に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度においては、これまでに蓄積した研究活動を一層進展させるとともに、聞き取り・訪問調査についても積極的に実施し、本研究課題を完遂させる。
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